私は現在、フリーランスで働いています。
お仕事としては、ある時は音楽療法活動や作曲などの音楽活動だったり、ある時は一人ひとりにあった集客方法などをアドバイスするコンサルタントだったり、ある時は文章を書くライターだったりと、ありがたいことに幅広いお仕事をいただいております。
私がフリーランスになったのは、確か26、27歳くらいだったときのこと。
それまでは大学を卒業して新卒で入社し、転職をした先もお勤めで働いていました。
なぜそんな私がお勤めで働くスタイルを捨て、思い切ってフリーランスで働くことにしたのか。
それは、「自分には会社勤めが合わない」と肌感覚にずっと感じるものがあったからです。
「会社勤めが合わない」なんて書くと、「なんて根性のない奴」「だらしがない」と思われるかもしれせん。
しかし、私の性格上や体質的にこのまま会社員で働き続けると、自分だけではなく周りにも迷惑をかけてしまうと考えたからです。
私は嘘がつけない人間です。
私に会ったことがある方はご存知かもしれませんが、私は思ったことを隠せない質です。
もろ、顔に出ちゃいます(笑)。
社会人になってからだいぶマシにはなりましたが、それでも「あんた、顔に書いてるわよ」と30半ばになった今でも母親に注意されます。
もちろん、社会人としてこれはダメだと思い、たくさん努力してきました。
「いらっ」ときても、なるべく平然とした顔を意図的につくる。
笑ってはいけない場面で笑いそうになったら、めっちゃ頑張って口角を下にする。
これで学生時代よりは、あれこれ「こう思っているわ」と顔に書く量は減ってきたのですが、これにより別な問題が勃発してしまいます。
それは、思わず意見を言ってしまう、ということ。
これまた私は、思ったことは率直に何でも発言したり意見をする質なので、上司などにも積極的にわからないことや聞きたいことがあれば、質問するタイプでした。
もちろん、積極的に発言をすることは社会人として大切なことです。
これまで様々なところでお勤めさせていただく中で、その姿勢を高く評価してくださった方はたくさんいます。
しかし、反対にこの姿をみて不愉快になる方もいました。
おそらく、上司という立場で活躍されている方の中にも数種類のタイプが存在すると思うのですが、私は「部下には積極的にアイディアを出して、いろいろ挑戦してほしい」という方には評価される傾向があり、反対に「部下には自分が指示したことを、正確に黙々とこなしてほしい」という考えの方には、かなり扱いづらい人材だったのだと思います。
どちらが良くて、どちらが悪いということはありません。
どちらも上司として会社存続、そして繁栄拡大をしていくためには、大切な考えです。
会社勤めで私一個人が思ったことは、部下として会社で働く大切なスキルは上司の要望に応え、そんな様々なキャラクターを持った上司に合わせた対応や働き方をしていくことだということ。
そうすることで、上司も私を受け入れてくれ、人間関係が円満にいくパターンが多かったからです。
自分なりにそう思ってからは、上司のキャラクターに合わせ、自分なりに動いて働いてきました。
あくまでも自分なりに、ですが。
結果、会社では意見をいうよりも指示通り動くことが多く求められることに気づいた私は、あまり意見や発言をしなくなっていました。
そんな生活をしている中、私は徐々に原因不明の体調不良が続くようになっていました。
医師からは大体答えが決まっていて「ストレスじゃない?」と言われるばかり。
けど、本当にそうだったんだと今なら思います。
私の中で、意見を言わないなどということは、自分を押し殺している状況に近かったのです。
しかし、私の頭の中は「あんなことやってみたい」「こんなことやったら面白いのでは?」と仕事に関して新しいアイディアが思い浮かぶばかり。
だんだんと、「私、この状態で数年後も生きていていいの?」と自問自答することが増えました。
そんなころ、私の周りで個人事業主として活動している子を数名SNSで見かけます。
SNSなのでもちろんキラキラ輝く投稿が羅列していたのですが、当時の私にはまるで彼女の投稿が光り輝くダイヤモンドのように見えたのです。
仕事受注も自分でして、仕事内容も自分で考えて、集客もして…。
誰かから見たら「そんなこと一人でできないから、私にはフリーランスなんて無理」と思われるかもしれませんが、私としてはこれまで営業職も経験していたせいか、漠然と「私ならなんとかなるだろう」という思いがありました。
そして、次第に
「私もそんな働き方がしたい」
その思いが強くなっていました。
これがフリーランスとして活動を始めようと思った、私のきっかけ。
最初、フリーランスで働くと周りに話した時は
「年金とか大丈夫なの?」
「絶対やめておきなよ‼︎」
と、批判的な言葉しか言われませんでした。
ですが、そんな言葉の次に大体同じ言葉も言われてました。
それは
「けど、まどかはフリーランスが向いてそう」
「まどかなら、なんとかしていけそう」
という言葉です。
おそらく、第三者の目から見ても私の会社勤めの合わなさを痛感していたのでしょう。
そりゃそうだ。
だって私は顔になんでも出てしまう女だから。
結果、私の背中を押してくれたのは、長年私を応援してくれた友人たちからの根拠のない「柳川円ならなんとかなる」という言葉でした。
フリーランスになってからは、バイトを掛け持ちしすぎて倒れかけたり、反対にやりたかった音楽療法の仕事を受注しすぎて休みが皆無になったり、かと思ったらインフルエンザ流行時期には仕事が0になって収入もなくなったり、などたくさんの出来事を経験しましたが、なんとか現在も元気に生きています。
フリーランスには、安全・安心はありません。
しかし、自分で想像し、行動していくことで道を切り開いていくという楽しさというのがあります。
私は会社勤めを批判しているわけではありません。
むしろ、こんなわがままでどうしようもない私を雇用してくださった、これまで働かせていただいた方々には感謝しかありません。
そして、そんな私と一緒に働いてくださった当時の仕事仲間、上司には感謝しかありません。
だって、こんな扱いづらい人間と一緒に働いてくださったこと事態、感謝しかないのですから。
ただ、組織で働くということが私にとっては難しかった。
私にできなかった、ということ。
最初はそんなできない自分を否定したり、責めたりもしていましたが、会社勤めが難しいなら、自分に合った生き方をすればいい。
それでご飯が食べられて他人に迷惑をかけなければ、何も問題はない。
南極に住む動物が、アフリカで住めない自分を責めないように。
自分にあった気候で生涯生きることは、何も悪いことではない。
むしろ、それが適切な生き方ではないか、と私は思うのです。
あくまでも、私一個人として思うことですが、ね。
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